- 日本文教出版 情報A -

第3章 情報を伝えよう
第1節 情報を伝えるもの

1 アナログとディジタル

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【教師向けコメント】 ディジタルとアナログの違いを図的に学習できます。アナログ式とディジタル式の時計やはかりなど身近な道具を使って数値の扱い方の違いを説明すると効果的です。
【生徒向け】 アナログとディジタルの違いをオシロスコープの波形を見て、直感的に理解しましょう。

2102
【教師向けコメント】 情報の量と単位を学習することができます。ここではK(キロ),M(メガ),G(ギガ),T(テラ)と大きくなるとともに情報が約1000倍に増えることを図の牛乳パックやタンカーを用いながら説明するといいでしょう。データの最小の単位がビットであることにも触れましょう。
【生徒向け】 コンピュータでデータを扱う単位にはビットやバイトがあります。ここではフロッピーディスクやCD,DVD−ROMがどのぐらいのデータを扱えるのか理解しましょう。

2104
【教師向けコメント】 10進数と2進数の対応およびビットパターンについて学習できます。コンピュータは2進数で数値を扱っていることを中心に説明します。また8ビットの2進数場合11111111=255までの数値しか数えられないことにも触れるといいでしょう。
【生徒向け】 コンピュータでは、2進数が用いられます。我々が日常使用している10進数との違いをしっかり理解しましょう。また、ランプの点灯で表すことにより、ビットパターンのイメージをつかむことができます。

2 文字による情報

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【教師向けコメント】 コンピュータでの文字の扱い方を学習することができます。コンピュータでは文字もそのままでは扱えず、数値化することを説明します。漢字は種類が多いので16ビットで扱います。興味のある生徒には、JIS規格以外にも、いくつかの文字コードがあることを説明するとよいでしょう。
【生徒向け】 コンピュータでは文字を数値で扱っています。それぞれの文字に文字コードが与えられていることを理解しましょう。図は、JIS X 0201の一覧表です。色分けによってより解りやすい表になっています。2106-2の文字列を、この表を使って実際に文字コードに変換させるなどの利用もできます。

2106-2
【教師向けコメント】 コンピュータでの文字コードの扱いについて具体的に学習することができます。コード表を見ながら文字と文字コードの対応ができるようにしておく必要があります。
【生徒向け】 文字がどのような形式でパソコンに記憶されているか理解しましょう。

3 数値による情報

3107-1
【教師向けコメント】 コンピュータが一列に並んでいるデータをソートするときのアルゴリズム、データを整列させるアルゴリズムの一つである、挿入ソートの手順を学習することができます。
【生徒向け】 コンピュータはどのようにデータを並び替えるのか、その一つのアルゴリズムである挿入ソートについて理解しましょう。

4 画像による情報

1309
【教師向けコメント】 CCDの構成、特に受光部の細かい構成を示すことができます。これを使用する際には、各部の簡単な説明を加える必要があります。
【生徒向け】 ディジタルカメラやスキャナのキャリッジで出てきた「CCD」の内部構造を見ることができます。専門的なので眺める程度でよいでしょう。

2105
【教師向けコメント】 画像を情報化する方法として、ペイント系とドロー系があり、それらの違いを学習することができます。身近な写真や図などを用意して、ペイント系とドロー系のどちらで作業を行うとよいか考えさせることによって両者の違いを理解させるとよいでしょう。
【生徒向け】 ペイント系とドロー系の図の取り扱い方の違いを理解しましょう。身近な写真や図はどちらで扱うとよいかを考えてみるといいでしょう。

2107
【教師向けコメント】 画像をディジタル化するしくみ、標本化および量子化について学習することができます。また、光の加法混合を理解し、RBGによるカラー表現が説明できといいでしょう。
【生徒向け】 CCDカメラに写った画像が、どうやってコンピュータに取り込まれて、ディジタル画像として表現されるか、そのしくみについて理解しましょう。

2111-1
【教師向けコメント】 冗長なデータを圧縮する一つの方式「ラン・レングス法」について学習することができます。画像には同じ色の点が連続していることが多いため、ラングレス法での圧縮が効果的です。身近なFAXの送受信にもこの技術が使われています。
【生徒向け】 データ圧縮方法の1つにラン・レングス法があります。ここでは圧縮の方式について概念的に理解しましょう。

2111-2
【教師向けコメント】 冗長なデータを圧縮する方法の一つ、ハフマン法について学習することができます。ハフマン法は、「出現頻度が高いデータほど短いコードを与える」ことで圧縮を行います。
【生徒向け】 より高度な圧縮法である「ハフマン法」について、「出現頻度が高いデータほど短いコードを与える」という考え方をつかみましょう。

5 音声による情報

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【教師向けコメント】 音声をディジタル化するしくみについて、標本化および量子化について学習することができます。ディジタル化することによって、劣化しなくなる。コンピュータで加工がしやすくなることに触れるとよいでしょう。
【生徒向け】 マイクロフォンから入力された音声が、どうやってコンピュータに取り込まれて、ディジタルデータとして表現されるか、そのしくみについて理解しましょう。

6 映像による情報

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【教師向けコメント】 動画と静止画の情報量の違いについて学習することができます。静止画や動画は、圧縮しない状態では、膨大なデータ量になってしまうことに触れるとよいでしょう。データ量を少なくするために情報圧縮技術を使うとよい(2112)ことにつながるように授業を展開するといいでしょう。
【生徒向け】 文字データと違い、静止画や動画はそのままでは、膨大な量になってしまうことを理解しましょう。