実習室内の配置事例

学習とコンピュータの配置は、関係が深い。(学習スタイルと実習室内の配置へ)

1 実習室内の配置タイプ

ここでは、ごく一般的な実習室(縦18m、横12mの空間)を利用したコンピュータの配置と、それに付随した学習活動についてまとめています。その際、コンピュータ2台用の机のサイズは、2.5m×1m(概算)として考えています。

【LL(教室)型 配置】

通常の教室の並びとおおむね同じ配置
【特徴】
(1)生徒と対面するため生徒の表情は、把握しやすい。
(2)コンピュータ台数が、比較的確保できる。

【留意点】
(1)顔から下がディスプレイで隠れるため、生徒の操作が把握しにくい。
(2)机間の空間が取りづらいため、机間巡視がしにくい。
(3)生徒の画面や作業状況に合わせた授業展開がしにくい。
(4)生徒同士が左右や前後に並んでいるため、グループ化しにくく、共同学習も展開しにくい。
(5)コンピュータを使わない共同学習の空間が確保できない。
(6)ディスプレイが邪魔になり、ホワイトボードが見にくい
コンピュータ台数:☆☆(42台) 生徒の作業状況: 机間巡視:☆ グループ活動: 共同学習空間:

【川型 配置】

机を教卓からみて、縦型に配置した形
【特徴】
(1)生徒の背後からの操作や指導がしやすい。
(2)机間の空間が取りやすく、机間巡視しやすい。
(3)教卓からでも、少し横にずれるだけで、生徒の画面や操作状況が把握できる。

【留意点】
(1)机間巡視のルートを大回りしなければならない。
(2)生徒同士が隣り合っているために、私語が多くなる。
コンピュータ台数:☆☆☆(40台) 生徒の作業状況:☆☆☆ 机間巡視:☆ グループ活動:☆☆ 共同学習空間:☆☆

【島型 配置】

机をグループにまとめ、固まり(島)ごとに配置した形。
【特徴】
(1)グループ化しやすい。
(2)生徒の背後から操作や指導がしやすい。
(3)机間の空間が取りやすく、きめ細かい机間巡視がしやすい。
(4)教卓からでも、少し横にずれるだけで、生徒の画面の様子や操作状況が把握できる。
(5)コンピュータの台数が確保できる。

【留意点】
(1)生徒同士が隣り合っているために、私語が多くなる。
コンピュータ台数:☆☆(36台) 生徒の作業状況:☆☆☆ 机間巡視:☆☆☆ グループ活動:☆☆ 共同学習空間:☆☆

【コの字型 配置】

壁側に机を配置し、中央に空間をあけた形
【特徴】
(1)生徒の背後から操作指導がしやすく、生徒の画面や操作状況が容易に把握できる。
(2)中央に、「多目的な空間」を十分に確保できるため、コンピュータを使わない共同学習が企画しやすい。(島型よりもさらに確保できる)
(3)一斉に説明する際、生徒の視線をディスプレイからはなすことができるため、先生の話に集中しやすい。
(4)生徒の位置までの移動がしやすく、机間巡視の効率が最もよい。

【留意点】
(1)生徒と背中合わせになるため、作業中の表情が把握できない。
(2)一斉に説明する際に、大きく振り向かせなければならない。
(3)コンピュータ台数が確保できない。
(4)生徒同士が左右に並んでいるため、グループ化しにくい形状である。
コンピュータ台数:(28台) 生徒の作業状況:☆☆☆ 机間巡視:☆☆☆ グループ活動:☆☆ 共同学習空間:☆☆☆